バーリトゥード日記

バーリトゥード日記

ジェントルアーツ名古屋ブラジリアン柔術クラブ(NBJC)代表早川正城の日記です。
(題字:一ノ瀬芳翠)

カテゴリ : 書籍

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「ヴラディミアもまた特殊部隊の教官だったということだが、こちらの詳細は不明だ。気さくになんでも話すミカエルに対し、軍での経験についてヴラディミアは沈黙を守る。よほど話したくないか、話せない事情があるのだろう。夫人のヴァレリーさんやヴラディミアの母でさえ、何も聞いたことがないとのこと」

「ミカエルは「人間の髪や肉が燃える臭いは、忘れられるものではない」と語る」

「ミカエルは退役してからの数年間、眠れないほどのPTSDに悩まされたという」

「笑い話にできるのは、結果的にうまくいって多くの人が助かったからだ。もちろん、笑い話にできないエピソードもたくさんある」



「いつどこに地雷が埋まり、スナイパーに狙われているかわからない。そういう状況でサバイブしようとすると、自然にそういう感覚が目覚めるんだ」



「「とにかく愛情をもって育てるべきだ」そして「恐怖心を利用して教育をするな」」

「人に教えることで、学びのプロセスは完成する」

「システマは巨大な本のようなものだ。私が読めるのもそのほんの一部でしかない。インスラクターたちもそれぞれ異なるページを読んでいる。だから自分が読んだページにどんなことが書いてあったのかを他の人に伝える必要がある」



「(ブラジリアン柔術を)それでも続ければなんとかなるだろうとクラスに通ったが、一向に上達する気配が感じられない。では他の人はどうしているのだろうと探ってみると、実にシンプルなことがわかった。

練習量が段違いなのである。週に3回、4回は当たり前。ほぼ毎日練習している人も少なくない。週2回程度ではむしろ少ないほうだといえる。柔術で上達できる人は練習量が多い。実に単純だけど揺るがない真実だ。

一般的な武術では週2回がせいぜいで、月に2回ということも珍しくはない。型稽古で自主練できるからという理由もあるが、主な理由は指導者が本業の片手間であるということ、公営の体育館などを借りているという環境面の理由が大きいと思う」

「そもそも武術家に比べてスポーツのほうが愛好家も研究者も母数が多いうえに、才能ある人たちで溢れている」

「僕は現実世界で本当にスゴい人はビジネスシーンにいると思っている。何千人という従業員とその家族の生活を守って決断を下すなど、並大抵の胆力ではないビジネスシーンには、そういう極度のストレスの中で丁々
発止の戦いを繰り広げる人たちがひしめいているのだ」



「システマでは寝てリラックスしきった状態から、一切強張りを作らないように注意しつつ、丁寧に立ち上がる練習がある。立ち上がるという動作の過程で、どれだけの緊張が生じるかを自覚するのが主な狙い」

「筋肉の強張りとは、恐怖心のエネルギーが凝固したものである」と。
だからそれが放出される時、溜め込んでいた恐怖心が一気に噴出することになる。だからこそ、血の気が引いて全身がガタガタえるという、あたかも恐怖に直面した時のような反応が身体に起きているのだ。心地よいだけがリラックスではない。人が奥底にしまい込んでいた恐怖心を手放す時、苦しみが伴う」

「なぜ痛みを用いるのか?
それは、本人にその緊張を捨てることを選択させるためだ」

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「大人には大人の勉強法がある」


「脳は、生涯にわたって成長し続け、死ぬまで未完成」


「脳の神経細胞は年齢とともに減少していきますが、神経細胞同士をつなぐネットワークは年齢に関係なく成長」


「大人になっても記憶力が衰えることはなく、変わったのは、記憶するための脳のシステム」



「高校生くらいまでの自分と大人になってからでは、脳の働き方がガラリと変わってしまっている。学生時代の勉強法をなぞるように勉強をしても、効果は得られません」


「大人になると、子どもの頃より思考系や理解系が発達しているので、記憶するよりも前に疑問が湧いてきて、意味を理解してから記憶するという「意味記憶」が優勢となる」


「何かを覚えたいときは、「覚えよう」と思うより「理解しよう」と頭を働かせるのが正解」



「大人脳で効率的に勉強するには、一つの脳番地に頼るような方法ではダメで、脳番地のトップ3「思考系・理解系・記憶系」を巻き込みながら、さまざまな脳番地を一気に働かせることが重要」


「英文法に限らず、条例でも法令でも化学式でも、どの場面にこの知識を活かすのが適切か理解系脳番地を働かせ、理解しながら学ぶのが正解」


「「なるほど、そういうことだったのか!」という瞬間こそが理解系脳番地が働いているときであり、脳が活性化しているタイミング」



「すべてを加齢のせいにして学ぶことを諦めたり、他人とコミュニケーションをとることを面倒に感じたり、新しいことを始めるのに億劫がっていたりすると、このネットワークが鈍化していきます」


「せっかく頭がよくなる30~50代という絶好の機会に、脳をおじさん化させないことが何より大切」



「好きなことばかりやりたがるけど、飽きっぽく、ご褒美が用意されているとわかると頑張れる。これが脳の本質的な性格で誰にでも共通している」


「忘れてはいけないのは、ワクワクとした前向きな感情で勉強に向かうことであって、勉強そのものを好きになる必要はない、ということ」


「体験をベースとした理解は、エピソード記憶に理解を上乗せするような形で、長期記憶として保管されます」


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「「論破」を目的とせず「敬意」を払うことで、意味のある対話が可能になる」


破壊を目的としないジェントルアーツの理念と同じと共感する。


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「重要なのは「改革に抵抗してくる敵」は「そういう側面」を思い出させてくれているのだ、と気づくことで」「「抵抗勢力の機能」をちゃんと尊重すれば、「進めていく改革」が細部まで配慮の行き届いたものになる」


反対意見は自身の考えの盲点に気づかせてくれる。




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「たったひとつのことを心がければ、美しい所作で食事ができる。そのたったひとつのことが、「箸や器を大切にする」。これだけです。器を大切にするとは、丁寧に扱うこと」



武術格闘技を通じて「型」から入る大切さを感じている。外型の所作を整えることで内型の「心」も整えられるのではないだろうか。



「立ち居振る舞いが整えば、自然と心も整う。心が穏やかであれば、言葉にやさしさや思いやりがにじみ出てくるものです」



「所作が美しい人ほど、その所作は「さりげない」」

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「やっぱり自分の分からないことをどんどん、イチから潰していく。

自分が何を分かっていないのかが分からないという人もいるけど、それはイチから潰していっていないからですよ。簡単です。

自分がどうしていいか分からないポジション、たとえば寝技だったら、ここを取られたらどうやって抜けるのかとか、ここを取るにはどうやって取るのかとか、それだけ。

単純なことがみんな分からない。それを動きごとに潰していけばいい」

「それは人に聞かないとダメ。そうしないとたぶん自分の分からないところは分からないものです。聞くことが一番大事」

GONG格闘技 2024年7月号
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2024-05-23


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「ヒクソンは技術と能力において、他の全ての選手たちに莫大な差を付けているよ」



「まずファンダメンタル(基礎)を重視しているところだ。多彩というより、すごくシンプルな柔術だ」

「ヒクソンの柔術の力点はコントロールにある。だから彼の試合ではスクランブルの展開はあまり見られない」

「もう一つはディフェンス志向の強さだ。守りは自信をもたらしてくれる。絶対に一本取られることがないと分かっていれば、勝ちを確信して試合に臨むことができるだろう。だからヒクソンもポジンョンやサブミッションの逃れ方を強調する」

「そしてヒクソンによる、ウェイトディストビューション(以下「重心移動」)とコネクション(接触)の深い理解だ。この二つの要素こそ、他の全ての道場との大きな違いだ」

「大部分の柔術家が体重の使い方、それを用いて相手の動きをスローダウンする方法を理解していないし、コネクションという考え方も持っていない。そしてこの二つは密接に関連しているものだ」



「マーシャルアーテイストは熱心に練習を続ける限り上達を続ける」

「(40歳になっても戦っていたヒクソンも)加齢とともに身体的なピークは過ぎて、スピードや力、スタミナはどうしても落ちる。それでも実力を維持するために技術の向上が必要となった」

「その際にこれらの考え(重心移動やコネクション)が、あの人にとって重要なものとなっていった」



「ヒクソンは誰より深い水準で柔術を理解している。でも、あの人にとって、それを言葉で表現するのは難しいのだろう。英語は彼の第一言語ではないし、柔術の指導に一番の情熱を傾けることはなかったと思う。ヒクソンの情熱は戦うことにあった」

「競技者なら、一番力を入れるべきは、自分自身であり、考えるべきは最強になるために自分が何をする必要があるか」

「対して指導者は、自分以外の人間に注力する。考えるべきは生徒がベストになるために、自分がいかに手助けをできるかだ」



「ヒクソンは膨大な年月の経験を積み重ねた人だ。確かクロン本人がジョー・ローガン(のポッドキャスト出演時)に話していたと思う。もう50代で怪我だらけのヒクソンが、クロンと練習して2、3分に1回タップさせたという話をね。当時のクロンはすでにきわめてハイレベルな黒帯だったはずだ」



「マーシャルアーツを究める者は、どうすれば自分の身体をできる限り効率的に使うかを考えるようになり、やがて悟る」

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「今日は死ぬのにもってこいの日だ。

生きているものすべてが、わたしと呼吸を合わせている。

すべての声が、わたしの中で合唱している。

すべての美が、わたしの目の中で休もうとしてやって来た。

あらゆる悪い考えは、わたしから立ち去っていった。

今日は死ぬのにもってこいの日だ。

わたしの土地は、わたしを静かに取り巻いている。

わたしの畑は、もう耕されることはない。

わたしの家は、笑い声に満ちている。

子どもたちは、うちに帰ってきた。

そう、今日は死ぬのにもってこいの日だ」





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「今日は死ぬのにいい日だ」

ヒクソングレイシーは、こう言って試合に臨んだという。

そんな気持ちで日々を過ごしたいね^ ^


柔術以外はほとんど力ずくの私(苦笑)

身を律し、レバレッジを効かせ、誘導する柔術。それは日常に活きる。

あらためて痛感、再確認した三冊。
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「3つの幸福」からは身の律し方を
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「伝え方が9割」からのは人との接し方を
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「若くして豊かに引退する方法」は人生をどう生きるか(戦うか)を

示唆してくれる。若い頃に出会いたかったよね^ ^

目下、会話を柔術に変換中(笑)。

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「刀禅」小用先生が著書を上梓されました。おめでとうございます。

謎の老師?!とのサブタイトルですが(笑)、何度か手を取ってご指導をいただいております。

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http://diary.nbjc.jp/archives/2150829.html

いつもニコニコ、優しいお人柄の小用先生。でも、私流の少し乱暴な表現をお許しいただけるなら、これまでお目にかかった武術家の中で喧嘩をしたら最も強いと思わせる気配を感じました。

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武術界でも実力者と知られる小用先生。益々のご活躍を祈念しております!!!

https://www.touzen.jp/

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「99・9%の人間は勝ち続けられない。

ほとんどの人は、実力がつけばつくほどに自分なりのスタイルというものを確立してしまう。

自分の得意な技ばかりを使う人が多い。するとその形に縛られてプレイの幅が狭まり、結局は壁にぶつかってしまう。

さらに危険なのが、自己分析して自分のスタイルを決めるのではなく、他人の評価を鵜呑みにしてしまうことだ。自分の持ち味はこれなのだと勘違いして、それを生かして勝とうとする。当然、結果は出ないし長続きもしない。

勝敗を決するプラスの要素とマイナスの要素、その両方を分析して努力を続けない限り、勝ち続けることはできない。

勝負の本質は、その人の好みやスタイルとは関係のないところにある。勝つために最善の行動を探ること。それこそが重要なのであって、趣味嗜好は瑣末で個人的な願望に過ぎない」

「僕の勝ち方にはスタイルがない。スタイルに陥らないようにしている。

他人から「ウメハラの良さはここ」と言われると、それをことごとく否定し、指摘されたプレイは極力捨てるようにしてきた」

凄い!!!

まるでヒクソンみたい。勉強になりました^ ^

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