これは懐かしい掌底打ちありのスパーリング。私が学び始めた日本柔術黎明期にはよくやっていた。

ただし、それはKOを狙ったものではなく、スペースをパートナーに知らせるために打つ。掌底はスラッピングと呼んでいた。


当時はヒールホールドはもちろん、スラム、ネックロック、頭突き、顔面かきむしりなど、ほとんどなんでもありでやっていた。

アルティメットで活躍するホイスグレイシーを観て柔術を知った私たちにはそれが当たり前だった。

動画では十段と竹浦君がオープンガードで派手にやりあっているが、私たちの時は打撃を封じるためにクローズドガードやクリンチが多くなり、見た目には超地味な感じになる。

その後、国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)競技ルールを聞かされた時には、制約の多さに違和感を感じたものだ。

でも、あのままではいまのように世界に普及しなかったのもたしかであり、巧みなガードワークや華麗なスイープの数々も競技ルールから創造されている。

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コンバット柔術はIBJJF競技ルールが普及、定着したからこそ、原点回帰の一つの流れなのかもしれない。