I師匠と練習していると力の使い方について「それはテコ」「これは勁力」とその違いについて説明される。

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テコはいわゆる梃子の原理のテコのことだが、イマイチピンとこないところがあった。

I師匠の術理は、私たちが日常で認識する力の感覚と違うので、当初はその内容が理解できず、まるでどこか別の星の人と話しているようだった。練習を繰り返すうちにそれがなにを指すのかは、徐々にだが、かろうじて受信できるようになってきた(と思う)。

それでも、はたしてI師匠の着想はどこからやってくるのか?ずっと不思議だった。きっと天才なんだろうと推察するほかなかった。

先日、中国武術の練習会で手首関節の指導を受けていて気づいたことがあった。

そして、あれ?・・・もしかしてこのルートを進むと閃くかも・・・。

合気道の達人、故塩田剛三師範の「痛くなくても倒れる」や、大東流の巨人、故佐川幸喜師範の「力をなにも感じさせないで倒す」の道へと至れるのかもしれない。

合気道も大東流も手首や肘などの関節をコントロールする技術が多いように思う。それら関節技を通じてなにを学ぶのか。関節の関節技なのか、それ以外の要素なのか。

「奥義とは睫毛の先のようなもの」とされる。とても興味深いのである。