若い頃のこと。とある店で飲んでいると、たまたま居合わせた客同士が口論となり、表に出ろみたいな展開。お店のママが仲裁に行く。私もママが気になり付き添って外へ。二人の口論は止まず。ママが止めに入ると一方が(軽く)押し退けた。するとママは大袈裟に「あれぇぇぇ〜っ」と声をあげて路上に倒れこむ。時代劇で乱暴された奥方みたいなリアクション(笑)。立ち上がると再び止めに入りやはり(軽く)押し退けられては同じように「あらぁぁぁ〜っ」と倒れこむママ。その様がおかしくってたまらない私。笑いをこらえていると揉めてる二人も吹き出してしまった。これでおしまい。争いをぶつかり合うことなく治めたママは見事だった。

もう一つ。矢場町交差点でやったイベント「ヤバ強ー」。中国武術、抜刀道、書道、そしてグラップリングツアーのプレ大会が集い、演武、表演、試合を行なった。書家の一ノ瀬先生には大書きを披露していただいた。その準備で先生が大書きしていると不審な輩が寄ってきた。ちょっと注意するぐらいでは聞き入れそうな風体ではない。私はどこで排除しようとタイミングを見計らっていた。観客の前でやるのはまずい。・・・以前、もちの木広場で行われたイベントで似たような状況になり、口頭注意すると悪態をついてきやがったので人目につかないテレビ塔の裏まで引きずっていって制◯を加えようとしたところを(偶然)私の母親に見つかって、こっ酷く叱られた苦い思い出がよぎる(ノ_<)。先生が一枚の大書きを仕上げた。さあ、と思って見ると、その不審な輩は笑顔で拍手しているではないか。先生の書の力が心を開かせたのだろう。強制的に排除しようとした私が恥ずかしくなった。

Fighting without fighting。まさに戦わずして戦う流儀だった^ ^。