コンピューター、人工知能の発展によってエネルギーの自給自足が実現し、人類は労働から解放される。

「知的探究に向かう人もいれば、創造的でアーティスティックな活動をする人もいるでしょうね」


まさに私にとって柔術は知的探究であり、アーティスティックな活動である。時間を得た人間は好きな活動に専念できる。


スーパーコンピューター開発で世界トップクラスの実績を誇る齊藤氏の描く未来像。まるでSFのようだ。おもしろくてグイグイ引き込まれる。ある武道団体の長が絶賛するだけのことはある。 


「手段が目的となり、お金がたくさんあることが幸せだと多くの人が思っていることと、現代社会に生きる人間の大半の悩みや苦労がお金に帰着していることは大きな問題でしょう。その意味で、お金がなくなったら人はどれだけしあわせなのだろう、との思いがあって、それゆえ私はお金をなくしたいと思っているわけです」


そんな時代の寵児として脚光を浴びてきた著者が補助金不正受給容疑での逮捕。


「犯罪ですら、そのかなりの部分はお金にまつわるものですよね」


著者の活動そのものは本物だったと思う。それだけになにかの間違いであってほしいと願う。