「俺はベトコンには何の文句もないぜ。あいつらは俺をニガーとは呼ばないからな」

国家や差別とも闘い続けたファイター、モハメド・アリ。

「アリは若くして、自身の物語を綴っていこうと決意した男だった。運命や時間に定められるのではなく、権力に屈するのでもない。人種問題、周囲の意思、そのどれにも自身の物語は変えられないと心に決めて前に進んだ男だった」(byビル・クリントン)

「モハメド・アリはアメリカそのものだった。生意気で、好戦的で、革新的で、喜びに満ち、疲れを知らず、逆境に挑み続けた。信仰、スピーチ、魂といった最も基本的な物事の自由を体現する男だった」(byバラク・オバマ)

まさに

The Greatest!!!

「人生に敗北はつきものであり、敗北を糧にすることが大切なんだ。」


格闘技を愛する者すべてに贈る一冊。


PS.私たち日本人はつい猪木との格闘技戦を思い出してしまうが、アリにとっては闘いの歴史のほんの一コマに過ぎない。逆に、時のボクシングヘビー級現役王者でありながら、東洋の一レスラーに過ぎなかった猪木の挑戦をわざわざ受けて立ったアリの凄みが際立つ。ちなみにルールでがんじがらめにされたとするのは猪木側のアングルと指摘されている。いま、試合を観ると納得できる。アリ戦を実現させた猪木も凄いが、試合を引き受けたアリの漢を感じずにいられない。
アリがいなければ、映画「ロッキー」はなく、スタローンもスターになっていないかもしれない。