
36度目の優勝を飾った白鵬。千秋楽の日馬富士戦の立ち会いの変化について心ないヤジが飛んだ。
白鵬は優勝候補の力士を圧倒して14勝1敗の堂々たる成績だ。この日の相手の日馬富士が、ここ一番で見せる左に変化して上手投げは見事だ。満身創痍で優勝の目もないゆえに一発勝負で変化をする可能性は高い。それを警戒しての白鵬の変化ではなかったか。想定外はあれであっさり決まってしまったことだ。
大横綱の長いキャリアの間には様々なことがあろう。そのほんの些細な綻びを捉えての批判は当たらないだろう。白鵬も不本意に違いないが、立ち会いの変化はルール上の反則でもない。
思えば、この大横綱の綻びに一部マスコミは厳しい。行司の指し違えへの意見など、叱咤に過ぎないのに、バッシングの対象になったりする。言い換えれば、それだけ大きな存在なのだろう。
私はイチ相撲ファンとして、不世出の大横綱白鵬をリアルタイムで見られるのは喜び以外ない。一対一の真剣勝負の世界でこの成績は偉大だ。
心ないヤジに涙を堪えて対応していた白鵬が不憫でならなかった。
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