434d295a.jpg「あともう数センチで刺さってた。それで面白いのはその時は気を張っているから怖くも何ともないんだよ。だけど一日が終わって布団を被ったら、歯がガクガク動くんだよ。ズレて来るんだな、恐怖が。“なんでこんなに歯がガタガタいうんだろう?”と思ったけど、“ああ、そうか、あの時の恐怖が今来たんだ”と」

中国武術の日本の泰斗故松田隆智師範の「謎の拳法を求めて」の新装増補版を入手。旧版を持っているので買うつもりはなかったが、昨夜I師匠から増補された箇所がおもしろいと聞いて本屋に走った。たしかに全354ページの内、増補は161ページもあって読みごたえありました。

自伝出版のためにされたインタビューの内容は秀逸。
大山倍達師範とのくだりなど極真会館の前身大山道場の雰囲気が伝わってきてよかった。
できれば自伝の完成版を読んでみたかった。貴重な語り部の一人を確実に失った。


新装増補版 謎の拳法を求めて (武の人・松田智の足跡を辿る)

新装増補版 謎の拳法を求めて (武の人・松田智の足跡を辿る)


著 者:松田 智


販売元:株式会社 日貿出版社

発売日:2015-04-11