50d888cc.jpg国防はエネルギー政策と密接な関係がある。
エネルギーの確保が国力、そして軍事力に直結する。エネルギー源は時代によって石炭だったり石油だったり推移するが、それらを巡って紛争も起こっている。
尖閣沖の海洋資源利用について1995年、発掘、運搬に膨大な費用がかかるゆえ見送った日本と進めた中国の危機意識の差に著者は警鐘を鳴らしている。
技術の進歩により海洋資源を発掘、利用できるようになったいま、海の利権は紛争の一つの要因となった。
日本の領土は世界で62番目の広さだが、領海は世界6番目。この先、この領海内に海洋資源が確認される毎に領海を主張する他国が出てくることも予想できる。
著者は元防衛事務次官であり、収賄で有罪収監されていたが、それだけ中枢にいた証であり、その人物の意見だけに傾聴の価値はあると思う。国防やエネルギー政策を考えさせられる一冊。

ヒクソン杯初日、NBJCから唯一出場の増子さんは準優勝。お疲れ様でした(^^)


日本防衛秘録

日本防衛秘録


著 者:守屋 武昌


販売元:新潮社

発売日:2013-10-18