バーリトゥード日記

バーリトゥード日記

ジェントルアーツ名古屋ブラジリアン柔術クラブ(NBJC)代表早川正城の日記です。
(題字:一ノ瀬芳翠)

2024年05月

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「やっぱり自分の分からないことをどんどん、イチから潰していく。

自分が何を分かっていないのかが分からないという人もいるけど、それはイチから潰していっていないからですよ。簡単です。

自分がどうしていいか分からないポジション、たとえば寝技だったら、ここを取られたらどうやって抜けるのかとか、ここを取るにはどうやって取るのかとか、それだけ。

単純なことがみんな分からない。それを動きごとに潰していけばいい」

「それは人に聞かないとダメ。そうしないとたぶん自分の分からないところは分からないものです。聞くことが一番大事」

GONG格闘技 2024年7月号
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2024-05-23


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Saturday night rock 'n' roll!!!

ホワイトベルトも交え、デラヒーバガード。サイド、オーバーヘッドスイープなどをナビゲート。

スパー45分。私は三本。あとは術理研究。基本的に推す。そのリアクションの操作とかね。軽く30分超過したよね(笑)

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「ヒクソンは技術と能力において、他の全ての選手たちに莫大な差を付けているよ」



「まずファンダメンタル(基礎)を重視しているところだ。多彩というより、すごくシンプルな柔術だ」

「ヒクソンの柔術の力点はコントロールにある。だから彼の試合ではスクランブルの展開はあまり見られない」

「もう一つはディフェンス志向の強さだ。守りは自信をもたらしてくれる。絶対に一本取られることがないと分かっていれば、勝ちを確信して試合に臨むことができるだろう。だからヒクソンもポジンョンやサブミッションの逃れ方を強調する」

「そしてヒクソンによる、ウェイトディストビューション(以下「重心移動」)とコネクション(接触)の深い理解だ。この二つの要素こそ、他の全ての道場との大きな違いだ」

「大部分の柔術家が体重の使い方、それを用いて相手の動きをスローダウンする方法を理解していないし、コネクションという考え方も持っていない。そしてこの二つは密接に関連しているものだ」



「マーシャルアーテイストは熱心に練習を続ける限り上達を続ける」

「(40歳になっても戦っていたヒクソンも)加齢とともに身体的なピークは過ぎて、スピードや力、スタミナはどうしても落ちる。それでも実力を維持するために技術の向上が必要となった」

「その際にこれらの考え(重心移動やコネクション)が、あの人にとって重要なものとなっていった」



「ヒクソンは誰より深い水準で柔術を理解している。でも、あの人にとって、それを言葉で表現するのは難しいのだろう。英語は彼の第一言語ではないし、柔術の指導に一番の情熱を傾けることはなかったと思う。ヒクソンの情熱は戦うことにあった」

「競技者なら、一番力を入れるべきは、自分自身であり、考えるべきは最強になるために自分が何をする必要があるか」

「対して指導者は、自分以外の人間に注力する。考えるべきは生徒がベストになるために、自分がいかに手助けをできるかだ」



「ヒクソンは膨大な年月の経験を積み重ねた人だ。確かクロン本人がジョー・ローガン(のポッドキャスト出演時)に話していたと思う。もう50代で怪我だらけのヒクソンが、クロンと練習して2、3分に1回タップさせたという話をね。当時のクロンはすでにきわめてハイレベルな黒帯だったはずだ」



「マーシャルアーツを究める者は、どうすれば自分の身体をできる限り効率的に使うかを考えるようになり、やがて悟る」

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GONG格闘技 2024年7月号
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伊藤先生と練習。

いつものように推手。その後、太極拳套路。起勢式、金剛搗碓。纏絲勁などをじっくり。武術では腱や靱帯を使うとの表現をよく耳にするが、意味を少し理解できたかも。なぜそのように作用するかはまだわからないが練習するさ^ ^

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伊藤先生と練習。


体感した「ウエイトディストリビューション」なども報告。

「重さ」に依存しない伊藤先生の術理は、その対極に位置するといえる。

体重、重さの扱いは、抵抗を引き起こす諸刃の剣。

私のような俗人は両方を使い分けられたらいいなと考えている。逆もまた真なり。陽極まって陰、陰極まって陽だからね。



何度も記しているけど、「体重=重さ」の使用は武術格闘技で諸々の剣。

人は重力下でバランスをとり姿勢を維持しているので、重力系の力(体重、重さ)には反応が速い。というか無意識で反応が起こってしまう。

そこで一般的にはテコを使ったり、角度を変えたり、いなしたりして力の影響を少なくしていくことになる。でも、相手も技術を知っていれば、結局は出力の大きい方、スピードの早い方の勝ちとなる。

その壁を乗り越える一つの方法が伊藤先生の扱う「勁力」。「勁力」は技術で生み出す力から重さの作用を減らしたものと考えている。

ただし、「勁力」の取り扱いは繊細で自由自在に駆使するには相当の修行を要するとみる。



「重さ」を使用しながら、「重さ」依存度を下げていくのが現実的と考える。必ず両立させてみせるさ。

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ホワイトベルトクラスはウエイトディストリビューションのサイドマウント、パーソナルは同じくクローズドガードをナビゲート。

パートナーたちのプレッシャーを受けるのはマジで疲れる^ ^;。クラス後もクローズドガードのコネクションを研究。



ボトムから仕掛ける腕十字や三角絞めなどは、あまり好みではなかった。状況によってはスラムやパウンドもあるし、そもそも私は上手じゃない。

江良さんにボトムのウエイトディストリビューションを習って考えが変わった。

関節技のための腕十字ではないんだ。クローズドガードの真の意味をアップデートできた^ ^

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ヘンリーエイキンスの黒帯、江良拓セミナー「ウエイトディストリビューション&コネクション」終了。

私の体験したセミナーの中で五本指に入るトップクラスの内容でした。

自らの体重をどう操り、伝えるか。65kgの江良さんのプレッシャーが強烈過ぎる。

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ギメンデスの茶帯でもある江良さん。AOJとヘンリーの方法の違いなどを交え解説。巷間、知られる柔術とコンセプトが異なる。

角度やバランスのわずかな違いで効果に大きな差が現れることを実感。とにかくパスガードの一手目からぜんぜん違う。ボトムからのガードも同じく、脚の位置、角度、そしてタイミングでコントロールしていく。

約四時間、驚きの連続、そして圧力にずっと苦しかった(苦笑)。でも、ヒクソングレイシー→ヘンリーエイキンス→江良拓に受け継がれる柔術のまさに本質に触れた気がする。大満足のセミナーとなりました。

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江良さん、そして出席者のみなさん、ありがとうございました^ ^
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井上尚弥は人生初のダウンでも、冷静だったし、堂々としていた。まさに王者の風格。

船木戦で一時的に視力を失っても、やはり冷静かつ堂々としていたヒクソン。

ピンチに陥ったときこそ本性が現れる。真の強さ、その姿に憧れる。

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