2019年10月
究極の歩き方
Money exchange
ビリー・ジョイス
「誰が何と言おうが、ジョイスが当時の最強であることは疑いようのない事実なんだ。手足は異常に長いが、体は細くて、とても強そうには見えない。だが、とんでもないよ!こちらが足を取りにいけば、同じスピードで引いていく。引けば、あっという間に懐に入られる。そうこうするうちに、いつの間にか体のどこかを極められているんだ。スープレックスを使うわけじゃない。強力なスマッシュを持つわけでもない。しかし、サブミッションに関する技術は、そこに至る過程も含めてまさに神業としか言いようのないものだった」(byビル・ロビンソン)
「細身で冷静な男なんだが、科学的なレスリングができて、ハッと気がついた時には関節を極められ、抜けられなくなっていたことがたびたびあった」
「彼は強かったね。凄いテクニックを持っていた。レスリングの技術的なことでいえば、私より彼の方がはるかに優れているね」(byカール・ゴッチ)
プロレスラーのコメントはもっぱら「ビジネスの言葉」であることが多い。最強レスラーは誰だとか、数々の逸話もそれに準ずる。
そんな中にも、迫真の内容のものもある。
一つがビリー・ジョイスだ。ゴッチやビル・ロビンソンのコーチ的存在として飛び抜けた技量の持ち主だったことは間違いないようだ。
どの業界にも天才は存在する。動きを見てみたい達人。
雨の日は雨の中を
最強の系譜 プロレス史 百花繚乱
「私はマットが固くても柔らかくても、全く気にせず、いつも通りに自分の仕事をしただけだよ。私はボディスラムなどの技を食ったこともないし、固いマットに打ちつけられて痛みを体験するのは対戦相手だけで、私には関係ないことなんだ」
「プロレス界に入ったばかりの新米プロレスラーに対して、プロレスはショーの側面ばかりではなく実際はシリアスで危険な「スポーツ」であることをわからせるために、シューターによって試されるんだ」
「私のプロレスキャリアの中で出会ったシューターはただひとり、ジョージ・ゴーディエンコだけだ」
「私は彼(猪木)がシュートを敢行した、あるいはプロモーターにシューターとして用いられたという話を聞いたことがない」
「私は世界的に最も強いヘビー級の選手のひとりだった。対戦相手に自分を玩具扱いさせることは、自分のポジションや名声を汚すことになるので、それを許す気は全くなかったし、実際にさせなかったよ」
ー ローランボック談 ー。
プロレスは真剣を使う殺陣と認識している。だから、プロレスラーはスポーツマンでありながら、役者でもある。
やはりエグいプロモーターでもあったボック。プロレスラーとして大成したとは思えないが、猪木を招いた興業失敗の借金が訴訟まで発展し、敗訴、刑務所に服役していた生き様こそ最もプロレス的であったのではないだろうか。
昭和のプロレス者には、たまらない一冊^ ^b
PS.
猪木、ボック戦。
子供の頃のトラウマ映像。
ちゃんと見たのはそれ以来か。
今見ると見応えありますね。強いのはボック、でもプロとして余裕あるのは猪木。
猪木もこんなプロレスによく50分もつきあったね。主導権はボックにあるので、ちゃんとオチを作らないと。これでは猪木も斬られるわけにはいかず、オーディエンスと共にオチのないお笑いにずっとつきあわされた感(笑)。
ボックのフロントヘッドロックをスイッチしてアームロックに切り返す猪木の技術も見れてよかった♪。
猪木、ビル・ロビンソン戦を見たくなった。探してみよう。