2016年07月
仲田祭り
フルーツひびの
ファイトクラブ
シロノワール
オズモール七夕祭り
グリーンカレー
グラップリングツアー2016第3戦は9月18日開催
パワーマックス
国のために死ねるか
「あらゆる解決策を模索し、懸命に和解を企図したにもかかわらず、万策尽きてなお、国家としてどうしても譲れないと判断した事柄についてのみ軍事作戦は発動される。
その作戦に向かう者は、無論拉致被害者を奪還するために飛び立つが、しかし、それがすべてではない。
自国の国がいかなる犠牲を払ってでも実行しなければならないと信じたこと、許してはいけないと決めたこと、それを貫こうとする国家の意志に自分の命を捧げるため飛び立つのである」
「どんなに美しい言葉で飾ったところで、軍事作戦とは、国家がその権力を発動し、国民たる自衛官に殺害を命じ、同時に殺害されることをも許容させる行為なのである。
ゆえに、権力発動の理由が「他国とのおつきあい」や「XX大統領に言われたから」などというものであってはならない。たとえ同盟関係があろうとも、軍事作戦発動の根底にある目的は日本の国家理念に基づくものでなければならない」
著者は自衛隊特殊部隊創設にあたった元自衛官。国防の究極的状況へと立ち向かう覚悟と信念が伝わる内容となっている。
「自分の命を投げ出しても守りたいものがある」
「自分が大切だと決めたもののために何かを諦める」
もしかしたら私たちが戦う根源的理由なのかもしれない。
筆者が自衛隊を退官後に移り住んだフィリピン、ミンダナオ島の海洋民族から戦闘技術の教えを受けるくだりは武術格闘技を志す者なら読んでおいて損はない。
「自分が能力を発揮できる環境ではなく、自分も発揮しにくいが、相手がさらに発揮しにくい環境を創出すべきなのである。なぜなら相手の方が戦闘能力が高くとも、それを発揮しづらい状況に引きずり込んでしまえば勝てるからだ」