3a0bdd17.jpg大東流佐川師範は「気合術」まで研究していたという。私、個人的には以前、某師範にかけられた技が不思議で不思議でしかたなく、研究用の資料の一つとして。

「洗脳とは認知レベルを含む脳内情報処理に、なんらかの介入的な操作を加えることで、その人の思考、行動、感情を思うままに制御すること」
「洗脳の定義には「第三者の利益のため」という条件が加味される」
「教育の本質は、第三者の利益のためではなく、本人の利益のためである。そのため本来、教育は洗脳とはいえない」

情報過多の時代、多量の情報から知らず知らずのうちに洗脳されている危険性があり、そんな洗脳から身を守る「自己脱洗脳」についての解説している。

現実世界より仮想世界の意識が強くなることを「変性意識」と呼び、第三者の利益のために「変性意識」にシフトさせた上でコントロールすることを洗脳と呼ぶようだ。

映画や小説などの仮想世界に臨場感を感じるのも「変性意識」によるもので、人間は脳の進化のこの機能のせいで誰でも「洗脳」される危険があるとしている。ちなみに動物などの脳では「変性意識」は起こらない。

カルトなどは相手を自身の土俵である仮想世界に引きずり込んでコントロールする。この際、仮想世界に引きずり込むのを相手に見破られると洗脳に失敗するので手口はより巧妙になっているそうだ。

それら洗脳技法を理解することが、脱洗脳、身を守る術として、本書を精神世界の護身術と位置づけている。

武術の中には時折、受け手が必要以上に飛んでいったりするのもあるが、もしかしたら「変性意識」を用いる「洗脳」でも可能かも。
ただ、不特定の相手に一瞬で勝負を決する場面で「洗脳」を使うのは難しいのではないだろうか。


洗脳護身術―日常からの覚醒、二十一世紀のサトリ修行と自己解放

洗脳護身術―日常からの覚醒、二十一世紀のサトリ修行と自己解放


著 者:苫米地 英人
販売元:三才ブックス
発売日:2003-10