バーリトゥード日記

バーリトゥード日記

ジェントルアーツ名古屋ブラジリアン柔術クラブ(NBJC)代表早川正城の日記です。
(題字:一ノ瀬芳翠)

2003年05月


6月1日愛知県武道館で行なわれる。過去三回は東京。地方では初。主催は連盟、主幹は谷柔術。私たちも地元開催ということで連盟の一員としてお手伝い。
エントリーは430人。8面のマットには世界規模の大会を目指す谷先生の願いが込められている。進行は各カテゴリー毎に一気に消化する方式。
谷先生主幹とあって良くも悪くもブラジリア〜ンなイベントになりそう。ま、それも楽しみか?(笑)
とにかく「やるしかない!」(by中井祐樹)のである!
試合は好カード続出ですぞ!必見だ!


姪が出場するバスケットボールの高校生の愛知県大会を観にいった。会場は若い熱気で溢れている。
キャー!
キャー!
女子高生達の歓声がミョーに心地良い!なんつーか元気になっちゃうのだ(笑)

姪は活躍したものの優勝の桜花学園に惨敗しほぞを咬んだ。
「自分がどれぐらい下手かよくわかった」
桜花学園の選手はよく鍛えられていた。質の高い練習、厳しさを感じた。
姪はまだ高校生になったばかり。上のレベルに気付くのは早い方がいい。
頑張れよ〜(^^)/


駐車場に入る列に並んでいると横入りする車と先頭の車両の小競り合いが始まった。それがしばらく続いたので出ていこうとしたところ警備員がやってきた。これで納まると思いきや。なんと警備員、柵をどけてまで横入り車を優先するではないか!?
「なんであいつを先に入れたの?」
「いや、あれだよ、まあいいよ」
「まあいいよじゃねーよ?何で?」
「いやあれ、これ(ヤクザ)なんだよ」
お金をもらって仕事をするのがプロ。プロって責任がある。先日の事務員といい警備員といいプロじゃないよね。


スパーで全く手も足もでない。なにもできずいつも同じパターンでやられる。で散々やられて考える訳で。こーしたらいい。あーしたらいい。そしてやってみる。彼はさらに上手。ちゃんと次の手が用意されている。じゃあまた考えてそれの対処策を練る。でもその次の次の手があるのだ。多分その次の次の次の手もその次の次の次の次の手もあるだろう。だけど彼を追い込まないとそれは見れない。はぁーもっと巧くなりてぇ〜!
バルボーザに仰天するのは経験値の高さ。柔道の代表選手として世界各国をまわりありとあらゆる選手と戦ってきている。高い経験値ゆえ、スパーで突拍子もない技を仕掛けようが全然余裕なのだ。驚きもせず冷静に対処。
パスも正確無比。ほぼメンバー全員一発でパスされる。本当に一発だ。細かく分解してみるが打つ手がない。その前の段階で防御というか予防をするしかないようだ。


お金儲けだと思う。お客さんがお金を払って観にきてくれる。でギャラが発生する。
お客さんが誰も観にきてくれなければどんなに高い技量や実力を誇っていてもアマチュアなのだ。
強さはプロ>アマチュアと見るのが一般的だが、そんなことはない!アマチュアでも強い選手はたくさんいる。
ステータスだってアマとプロは同格だ(競技によって違う場合もある)
ある意味プロは強くて当然といえるが、それは単純に練習量の差だ。アマチュアとプロでは一日に練習もしくは休養にあてる時間が全く違う。生計をたてるために誰しも働く必要がある。アマチュアの場合、仕事が済んでからが練習だ。そしてまた仕事→練習を繰り返す。プロは練習するだけ。体には休養も必要。休養だってプロなら自由にとれる。

話し変わって…
十数年前、アマチュアイズムに固執していたオリンピックに対し嫌悪感を示していた陸上100m王者カールルイス。自らプロであると宣言(当時としては異例)。そして
「もしオリンピックがアマチュアイズムに固執するなら、将来は金持ちしか参加できなくなるだろう!」と警鐘を鳴らした。私も全く同感!

数十年前のゴルフ界もプロを毛嫌い。プロ=金儲け。金儲け=名誉のためには戦わない=汚いヤツの図式。
笑っちゃいそうだが古い話と終れない。ラグビーもそうだ。いやアマチュア競技団体の殆どが本音ではこんなもんだろう。いまもだ…。
優れた能力を持つものがそれを利用して地位や名声を得ることがそんなに悪いか?そんなことはないだろう。

不況の真っ只中のご時世、様々な業種で意識や体質の改革改善が急務になっている(私もその中の一人)。一番大切なもの、それはお客さんへのサービスだろう。これは媚を売ることではなく相手の立場になって考えることだ。
バブルピーク時に横行した“威張った”店は激減した。そんなの当たり前だ。威張ってる店なんかみんな嫌いだろ。お客さんのことを考えない。こんな事で商売が続けられるハズがない。
お客さんに食べ方の注文を出すラーメン屋、俺のやり方に文句あるかと包丁を振り回す寿司屋…こんなのありえないよ。中にはこれをありがたがっていく客(信者?)もいるようだが私はお断わりだ。プロってお金儲けだと思う。
アマチュアの崇高さは好きだが、私はプロの責任感も大好きだ。
責任持って試合してお客さんに喜んでもらって、お金をもらって、だから他で働かなくて済む。練習に集中できる。益々練習するから技量が上がり魅力もアップしてお客さんが観にくる→お金が入る。といういい循環になる。

現在の格闘技界はこういった理想には程遠い環境だ。でもなんとかしたいという気持ちはみんなが持ち続けている。違うのはその方法論だ。

私が格闘技界に足りないと感じるのはサービスの部分。
確かにこの世界は八百長がつとに囁かれ世間から色眼鏡で見られがち。ゆえに潔白主義で演出的なものを極端に嫌うのもわかる。わかるけどアレルギー体質すぎやしないか?
いまの格闘技界はアマチュアプロ半々のセミプロといった感じか?ちょうどカールルイスが不満を唱えたあの時代のように。

環境は与えられるものではあるが自ら切り開くものでもある。

プロ選手がバイトしなくて済む格闘技界を目指して頑張りましょう。


で、なんでこんなことをダラダラ書いてるのかというと、いま病院の待ち時間が長くて暇だからなのだ(笑)


河合君はスタンドグランド共に終始攻勢。三角に捕らえるも極め切れずドロー。
タッグマッチは三村が真っ向勝負の打ち合いにいってKO負け。残ったシンイツィロフは積極果敢にロシアンフックを振り回し、グランドでは潜りスイープ、膝十字に捕らえるも極め切れず逆にカウンターを食らってKO負け。
タクオは早々とグランドに持ち込みマウントから十字に斬ってとった。
その他の試合もすべてがアグレッシブで選手のハートがビンビン伝わって最高のイベントでした。
選手のみなさんお疲れさま。そしてありがとう!


TAISHOに三つ、私に一つ霊(!?)がついていたのでお祓いをしてとってもらった。
再びとりつかれないように結界を張ってもらう。
「でもお酒を飲みすぎちゃダメですよ〜…もし、飲みすぎちゃいそうになったとしたら…そうですね〜…羽根、がでてきますから注意してくださいね〜」

羽根?なんだろう??

とか思いつつも懲りない私は早速飲みに出掛ける。
ピッチがあがり相当酔ってきた時に店のオネーチャンが「これ食べてくださ〜い」と持ってきたのは鳥の唐揚げ!

ゲッ!?


KO負けでした。結果は残念ですが、結果から学べないなら今後どんなレベルの試合をしても同じことを繰り返えすだけでしょう。
自分のことは自分が一番わからないものです。

自分が何者かわからなくなった時、人は彷徨うだけ…


「スパーリングは沢山やってるでしょ?だからスタミナはあるはずなんだよ。でも、試合でバテるということは体の使い方が悪いね。体の使い方が悪いのは頭が悪いからだよ。もっと頭を使って!」
そうかー!スタミナがないからバテるんじゃなくて頭が悪かったんだ!
「だから5年位は試合に沢山出るんだよ。そしたらわかるよ!」
わかったよ。バルボーザ。


中井先生の柔術教本「バイタル柔術」が発売になりました。
最初「え、バイタル柔道?なんで?そのままじゃん」と思ったがよく見ると「バイタル、ジュウ・ジ・ツ!なるほど!」と膝を打ったのでした。
中身は基本技が中心。順序よく整理されわかりやすい。とかく複雑なコンビネーションに走りがちだが、それも基本ありき、だ。
「あの表紙じゃ売れないでしょ」の声も聞こえてくるものの(笑)、一冊千円はメチャお買い得だ。従来、この内容なら三千円はするでしょう。価格破壊です。
バイタル柔術でシバいたれ!

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