今日、電話の問い合わせの中に「護身術を教えてもらえるか?」の問い合わせがありました。

私はいつものように「護身術とはどのような場面を想定していますか?」と逆に質問。

その方は「金的を攻撃された時」と答えられました。

以前にも書いたことがありますが、私は護身について予防がベストと考えています。

というのも護身は暴漢を想定していてそれは複数であるかもしれないし、武装しているかもしれないし、武器も現代ならナイフから拳銃や催涙スプレー等多種多様です。しかも不意打ちがほとんどです。

それらすべてに対応できる技術が存在するのでしょうか?

私は寡聞にして存じません。
柔術等組技は複数に対応できないと指摘を受けることもありますが二対一で戦える格闘技があるのでしょうか?

打撃系?それもありえません。

もしその二人がヒョードルとシウバだったら同時に戦えますか?


ですから例えば「金的攻撃〜」等の個別のケースに対応を考えていては想定できるすべてを考えねばならずそれは無限にあるはずですから現実には不可能と考えるのです。

大切なのはロシア武術にあるような「瞬間にフレキシブルに反応できる身体」、宇城師範のような「間を制する」「身体」を持つことだと思います。

これらの技術を極めるのは険しく厳しい道程です。

私自身が修行過程であり超低レベルの三流の武術家でありますのでこんな答えしかできません。

私はみなさんと練習をして柔術を極めていくことで「結果的」に身につくことであると信じています。

今日、お電話をいただいた方は公衆電話からおかげいただいたようで時間がなく中途半端な解答しかできなかったかもしれませんので補足として書かせていただきました。


以前中京テレビの松岡アナウンサーが取材にいらした時、やはり同じようなことをお話しして、暴漢に対する予防の可能性を説明したことがありました。
松岡さんには満足のいただける解答ではなかったと思いますが、いい加減なことは説明したくはなかったのです。



PS.私がナイフや銃を手にいきなり襲い掛かったとして対応できる護身術の先生は世の中にどのくらいいらっしゃるのでしょうか?