人間の動きをロボットに再現させるとしたらいったいどの位のデータ量が必要になるのだろう?
例えば人間の皮膚は超高感度センサーだ。ほんのわずかなプレッシャー、腰掛けた時のお尻にくる圧力とか背中にくる圧力から、微風も温度差も湿度だって捉えることができる。それも無意識のうちに。
物を単純に持ち上げるだけならロボットにも可能だが、この皮膚感覚は身につけさせるのは容易にいかないだろう。
翻って技の練習をする時に説明だけ聞いて練習をしない人たち。この人たちはこの皮膚感覚を理解していない。
これがもしロボットを動かすとしたらどの位説明しなくてはならないと思う?まずこの皮膚感覚のセンサーを説明して次にバランス感覚を説明して…ちょっと想像もつかない位の情報量になるはず…。

これらをすべて聞けるなら話だけでも技を使えるようになるかもしれない。でも現実にはありえない。ようするに体現・表現・パフォーマンスはとてつもない情報量の世界なのだ。だから理屈だけ聞いて納得ではなく、体感して再現するしか方法がないのだ。格闘技やってるのに評論家になってもしょうがないだろう?