私のとても好きな映画の一つ黒澤明監督「椿三十郎」。
主人公の三十郎は凄腕の浪人。悪い奴らを斬って斬って斬りまくります。その三十郎を老婆がたしなめます「あなたはとても強い!例えるならよく切れる刀ですね。でもいつもギラギラしていて抜き身の日本刀です。本当に良い刀というのはちゃあんと鞘に納まっているものですよ」
エンセンや前田に限らず蛮勇を奮う格闘家の噂はよく耳にします。もし彼らが本気で暴行を加えたら一般人はケガでは済まないでしょう。
幸いにして大怪我を負わせたという話は聞いたことがありません。暴行等の噂が本当だとしてもそれは十分にコントロールもしくは加減したものだったと信じます。ただ世間の目はそうはみてくれません。格闘家や武術家が軽く叩いたり凄んだりすれば忽ち暴行と受け取られると思います。格闘技や武術は自身を刀としてそれを磨き上げるのが修行と考えます。ならば良い刀になるためしっかりした鞘に納まるのも大切ではないでしょうか?
刀を抜くのはそれなりの覚悟が必要な時だけです!