
話を聞いてもらう技術?!
▼
▼
「「聞く技術」が役に立つのは平時であって、本当に深刻な問題が生じて、「聞く」が試されているときには、小手先では歯が立たない。
「聞く」が不全に陥るとき、実際のところ、僕らは聞かなきゃいけないと思っているし、聞こうとも思っています。
それなのに、心がまり、耳が塞がれてしまって、聞くことができなくなる。自分ではどうしようもできなくなってしまう。
これこそが、問題の核心です。
ならばどうしたらいいか?」
「「聞いてもらう」からはじめよう。
あなたが話を聞けないのは、あなたの話を聞いてもらっていないからです。
心が追い詰められ、脅かされているときには、僕らは人の話を聞けません
ですから、聞いてもらう必要がある。
話を聞けなくなっているのには事情があること、耳を塞ぎたくなるだけのさまざまな経緯があったこと、あなたにはあなたのストーリーがあったこと。
そういうことを聞いてもらえたときにのみ、僕らの心に他者のストーリーを置いておくためのスペースが生まれます。
「聞く」の回復とはそういうことです。
「聞く」は「聞いてもらう」に支えられています。
したがって、「聞く技術」は「聞いてもらう技術」によって補われなくてはなりません」
▼
「いま僕らが必要としているのは、強みではなく、弱みを、カッコいいところではなく、情けないところをわかってもらうための技術です。
ですから、要点をまとめて、ロジカルに、わかりやすく話す必要はありません。苦しんでいることについては、人はうまく話せないものだからです。
必要なのは賢い頭ではなく、戸惑う心です。
混乱した心が漏れ出すと、まわりは心配して、「なにかあった?」と聞いてくれます。そうなってしまえばしめたもの。あとはまとまりのない話を、時間をかけて聞いてもらえばいい。
ですから、「聞いてもらう技術」とは「心配される技術」にほかなりません。
まわりに「聞かなくちゃ」と思わせる。
このとき変化するのは、自分ではなく、まわりです。環境を変質させるのが「聞いてもらう技術」の本質です」
「二つの体が近くにあって、ぼんやりとした曖味な状況に置かれている。そういうときに、普段は言葉にならないようなことを口が勝手にしゃべりだし、耳は自動的に言葉を受け入れてしまいます。体が勝手にコミュニケーションを始めるということです。
気まずい時間にしばし耐えて、あなたの体を他人の体と一緒に置いておきましょう。一見無駄に見える時間の積み重ねが、人と人とを仲良くさせてくれます。
そう思うと、これらは友達を作るための技術でもありますね。
聞いてもらう技術とは、日常の中で赤の他人を軽い友人に変える技術なのだと言えそうです」
「実を言えば、「聞いてもらう技術」の本質は、何かが起きて、苦境に陥ったときに、「ちょっと聞いて」とまわりに言うことです。本当はそれがすべて。
だけど、これが難しいんですね。
精神科医の松本俊彦さんの編んだ『「助けて」が言えない』という本がありますが、ほんとうに助けがほしいときほど、僕らは「助けて」と言えなくなります。
ですから、「聞いてもらう技術」緊急事態編は、「ちょっと聞いて」と言葉で言わずとも、まわりのほうから「なにかあった?」と聞いてもらうための技術です」
▼
さて、「聞いてもらうため」の「小手先」の手口とは
【日常編】
1、隣の席に座ろう
2、トイレは一緒に
3 、一緒に帰ろう
4、ZOOMで最後まで残ろう
5 、たき火を囲もう
6 、単純作業を一緒にしよう
7、悪口を言ってみよう
【緊急事態編】
8、早めにまわりに言っておこう
9 、ワケありげな顔をしよう
10、トイレに頻繁に行こう
11、薬を飲み、健康診断の話をしよう
12、黒いマスクをしてみよう
13、遅刻して、締切を破ろう


















